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2007年5月26日 (土)

WPX-CW

休みとなった土曜日は気分転換のつもりで朝霞市へ出かけてみた。ちょうどWPXも開催されているし、DXの入感状況はどうだろうとチェックのつもりもあった。コンテスト開始時間の9時より前には到着するつもりで出発したが、朝霞市の運用場所の第一候補の場所は、すでに他の楽しみの方が駐車をしていて、あきらめてすこしはなれた場所に設営をすることにした。ベストポジションはダイポールを張ると東西に指向性がでる場所なのだが、設営を行った場所は南北に指向性が出るようになる。朝霞水門の車の入れるスペースは、大きく90度のカーブになっており、設営場所で電波の飛ぶ方向を選択できるので、イベントの時はよく使っている。アマチュア無線的(特に移動運用)には有名な場所らしく、多くの方と偶然お会いして楽しいお話などもある場所である。

さて無線のほうであるが、気分転換程度のつもりであまり精力的にがんばった感じではなかったが、とりあえず74交信をログインできた。とくに目新しいところも交信できなかったと思ったが、帰宅してチェックしてみるとT88の14MHzがバンドニューであった。日本人の運用も多く、多くのバンドで交信できている場所なので、交信の時には全く意識していなかったが、抜けているところを穴埋めできたのでちょっとうれしい気持ちになった。

日中の運用では14MHzと21MHzを往復して交信。28MHzもたまに行ってみたが、コンディションはあまり上がってこない様子だった。お昼前に携帯のEスポ情報を見ると1時間ぐらい前に沖縄・九州地区で強力なEスポが発生していた様子。コンテストを離れ50MHzでも運用すればよかったかなぁ。

交信ばかりでなく、のんびりワッチする時間も多かった。いろいろなところで話題にされているが、数字の略体でナンバーを送る人の中に、認識しにくいナンバーを平気で送っている局もJAに散見された。「5NNO3A」など。599を5NNと送るのは世界的に常識になっているので問題ないが、ゼロをオーと打つのはJAとそれに悪い影響を受けたアジアの局だけである。さらに最後にA!。こういうナンバーを打つ局には決まって「NR?」と返ってくる。相手が理解できないと思うのではなく、自分が理解しにくい送信を行っていることに気がつくべきだとは思うが、気がつかないから続けているのだろうなぁ。こういうやりとりを受信することは反面教師として勉強になる。世界的に通用するのはNとT。それ以外はあまり使用しないほうが良いと感じる。固有の番号(OO1)などはT以外は使用しないほうが無難であると再認識した。

こちらのアンテナの方向は南北向けというのは最初に書いた。東南アジアマレーシアあたりの信号は強力に入感しているなかで、YBだけがどうしてもコールバックがこない。コンテスト初日で相手のビームがEU向けに固定されているのだろうか?そんな中でも、開き始めたアメリカの局は、こちらのダイポールが指向性のサイドにもかかわらず、そこそこの反応があった。相手から打ち出される001形式の番号は運用開始から交信し続けていることを感じさせるものもある。(要するにナンバーの進み具合が早いのである)JAではDXコンテストの印象が大きいようでプリフィックスがマルチになるにもかかわらずJA同士の交信が少ないような気がする。WではDXもW国内も分け隔てなく交信を重ねているのではないかと思う。JAでももうすこし盛り上がってくれれば良いのになぁと感じた。

16時ごろだったろうか?思いがけない局の信号が入感してきた。3V8BBである。初めて聞いたチュニジアの信号。Sメーターは振れていないが、スピーカから聞こえる信号には音圧感があった。QSBで上下しながらも信号は途切れない。コンスタントに交信を重ね、送られるナンバーが増えていく。もちろんパイルに参加したがさすがに自分にコールバックがあるような気配は見られなかった。ダイポールの方向がうらめしい。ほとんどサイド方向から飛んできているであろう3V8BBの信号はピークではS-3まで振らせるほどの強力かつ安定した信号であった。指向性をあわせていればS-5ぐらいまでは上がってくれたかもしれない。一瞬でもチャンスがあれば・・・と思い、他の交信には目もくれず3V8BBの信号を聞き続けた。(といってもその間に車内の整理などは行っていたが・・・)2時間もの間聞こえ続けた3V8BBの信号は日没を前に弱くなり始め、いつしかコールバックが判別しにくくなるようになっていた。ビームさえあれば・・・思いながらも次に聞こえるチャンスを期待しよう。

18時ごろに、いつも聞こえるHC8Nが聞こえてきた。Wからのパイルアップをこなし続けている。コンテスト開始9時間で、すでに1000番を超えたナンバーを送信している。オンリーワンのマルチとは言いながら、この時間でこれだけの交信をこなせる技術・体力は相当なものだと感心する。

コンディションの予想としては日没からローバンドが開けるとともにハイバンドもEUが持続し続けるような予感はあったが、無理しすぎても翌日の体力的にきついと感じたので、18時過ぎに撤収を開始した。東西に向けられる駐車スペースは結局最後まで空かなかった。

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コメント

山田さん   齊藤です。
ブログの完全復活ですね。

時系列のDXの情報をありがとうございます。
3V8・・・アフリカの信号は最近、全く聴いていません。
早起きしなくては。

 数字の送信の混乱?については、同感です。
ご存知の通り、モールス符号には3種類あって、
「和文」「欧文」「数字の略体」の三つです。
「和文」「欧文」それぞれに文字と数字と記号が規定されて
いますが、「和文」の文字と記号だけが純日本製で、あとは全て輸入品です。
和文交信に良く使う「?」の符号は、日本製ではなく、輸入品です。欧文の記号です。HI。

さて、和文、欧文の中にそれぞれの数字の符号が規定されて
いますが、「数字の略体」は「和文」の符号でもなく「欧文」の符号でもなく、全く別の符号体系です。
従って、送信側、受信側の双方が、「数字の略体」を使うという了解にあることが必要な符号です。
送信側が受信側に無断で略体を使うことはできないし、受信側が勝手にこの符号は略体だ、として受信することはできない符号です。
現在ハムの交信では、和文の数字と欧文の数字、これは同じなので問題はないが、これに数字の略体を混在させていることが混乱の原因だと思います。
RSTとコンテストナンバーは、一般的に数字だけで
構成されるので、「数字の略体」を使うことができます。
そして使う以上は全てを略体としなければならないものです。
一例として、599031を送信する場合、5の次の9をN符号で送信した瞬間に、「数字の略体」を使用することを、受信側に宣言、通知したことになるのです。従って、これつづく数字は全て略体の数字を送信しなければなりません。符号としては 5NNTVAとなりますね。
ゼロをオーと打つのは、誤送信そのものです。
試験にモールスの実技がなくなり、当然、モールス符号の種類や使用区分などが、まったく教育されていないことに原因があるように思います。」齊藤

投稿: JA1BVA 齊藤 | 2007年5月28日 (月) 11時56分

くりはらです。

私も土曜日は朝のA1C OAMだけ出て、後はWPX
追っかけていました。12時から16時までは外出していましたが。。。
昼間の14,21はそこそこといった感じでした。
VR2、YB、BY、T8とか聞こえていましたが、
12時までの限られた時間しか無かったので、QSOは少なかったです。
帰宅後、16時から22時頃まで7,3.5メガをワッチ。
相変わらずWが強く聞こえていましたが、例年に比べ
ドッカーンと入ってはいなかったような気がします。
一発応答が少なく、QRZ?とかが多かった気がしますね。
3.5はQSO無し。
7メガで15局ほどでした。
相変わらず、HC8Nは耳がよいですね。3局ほど同時に呼んでいた中で、コールしたら一発応答がありました。

27日は移動運用に出かけてQSOは夜の7メガで1局のみでした。
齊藤さんのコメントは参考になります。

やはり聞いていた中で、ゼロをOと打つ局がいて、何度もNr AGNと打たれていました。
もしかすると、ソフトでそう言う設定になっていたのかもしれませんね。手打ちならちゃんと送れるのにと
思っていました。
私も最近はDX相手にはゼロは”T”と打つようにしています。

1=A、2=Uはたまに聞きますが、一般化していない?のでしょうか?
100123なんて、AOOAUVなんて打たれたら???です。HIHI

投稿: JK1TCV くりばら | 2007年5月28日 (月) 17時16分

 多くの方にご心配をおかけしてしまったようで、申し訳ありません。とにかく書き込みを再開することが安心していただけることと思い、書き込んでみました。

齊藤さん
 職業柄、齊藤さんの解説をいただくと説得力があります。電波法上では数字の略体を使用する場合、そのことを前置して使用するような運用法が書かれていたような気がします。
 全ての数字を略体で行う場合は、それなりの訓練が必要ですね。相手に理解してもらう送信を行うためには略体が邪魔になることもあると思います。再送を求められれば必要以上に時間をかけることになりますし、リズミカルに交信をこなし局数を伸ばすためには普通に送ったほうが良いと感じているのが本音です。

 JCCナンバーを送るコンテストなどでも、「5NNA32N」などと送らず、時間がかかっても「5NN1329」(和光市の場合)と打つようにしています。
 もともと、ゼロをオーと略す打ち方もJA特有のことのようで、世界的に通用しないとわかっていても、国内相手には使うといった考えを持つ人もいるようです。その行動が間違った使用を広める原因となっているとすれば、たとえ国内相手であっても「オー」は使用しないというスタイルを持ち続けるべきだと思います。

 モールスの実技が試験からなくなってしまった事は、受信試験しか受けていない時代の私としては言いにくい部分ではありますが、実際に通信に使用する実技の試験は無くす必要は無いような気もします。
 試験というものを脚きりのための道具として使うのではなく、実用に必要な基本を身につけているかを判断する材料として行えば良いのに・・・と思いますが、この考えは時代に逆行していると言えるかもしれません。
 CWを使用しないハイパワー局を作り上げたいのであれば、「第1級アマチュア電話無線技士」と「第1級アマチュア電信無線技士」の資格を別枠で設ければ良いのになぁと思います。

栗原さん
 WPXも楽しまれたようですね。3.5MHzあたりだとサイクルのボトムとなる今頃はピークよりコンディションの条件が良いのかもしれませんが、なかなかパワーのいるバンドのようで、QRPでは忍耐力を要するみたいです。南米の3.5MHzはHC8Nが可能性大とも思うのですが、なかなかタイミングがあいません hi

 オールアジアも時間が許せば少しでも参加したいとは思っています。

投稿: 7K1CPT | 2007年5月29日 (火) 07時51分

齊藤です。
説明を理解していただいてありがとうございます。

「5NN1329」は規則の上では「5991329」と打つか、「5NNAVUN」かのどちらかですが、ここはアムチュア無線の約束・・・送信側、受信側の双方が了解している・・・により、最初の3文字はRSTを表わす情報なので、5NNが599を示すことは明白ですから、5NN1329が成立します。
逆に規則にのっとって自分は数字の略体を使う、ということにこだわると、5NNAVUNとなってしまい、受信側は最初の3文字は了解するが、これに続く情報は本数字が来るものとして待っていますから、ここで受信不能が発生します。通信が成立しなくなります。
(本数字とは、和文の数字、欧文の数字のことを言います。数字の略体は略数字といいます。)
こいういことからRSTは599に限り数字の略体を使い、これにつづくナンバーは本数字で送信するのが最も効率的だと思います。ゼロをTと打つことについては、これもアマチュア無線の中での大方の了解事項として成立しているので、問題ない、と思います。
むしろ001や300などは、通信の効率から考えてもTT1、3TTと送信するのが正当な運用だと思います。
プロの世界では、本数字と略数字の混在は許されませんが、アマチュアの世界では、送信側、受信側の了解の元に混在できる場面が結構ある、ということだと思います。
RST579を5BNと打たれると、体が固まってしまいそうです。HI。
ただ、そのコンテストのルールとして、RST及びコンテストナンバーはすべて数字の略体を使用する、と決まっていればそれはそれで問題ないと思います。
 さて、それでは、RSTが599でコンテストナンバーが599の時はどう打ちましょうか???

投稿: JA1BVA 齊藤 | 2007年5月29日 (火) 12時55分

齊藤さん おはようございます。

 コンテストは、「一般に認知されている特殊な通信」かもしれませんね。交信効率を上げるために数字の略体を使用することもあるし、RST=5NNは決まりごとのように打っていて、それこそ5NNはその後から固有のナンバーを送りますよという知らせのようにも聞こえます。

 いろいろと感じたうえで、齊藤さんが成立していると言ってくださった「5NN+固有番号は略数字を使わない(地域番号の場合)」が相手に一番通りやすいような気がしています。「略数字を使うなら全て使うべき」というのも理解できることではありますが、アマチュアの中では認識できない相手も多いのではないかと思っています。なによりも一番効率が悪いと感じるのは「再送を要求される時」というような気もしますがいかがでしょうね。

 QRPで運用していて、ノイズレベルぎりぎりで相手が受信していると思われるときに、相手が認識しているのは「長点の数」ではないかなぁと思うときがあります。これは、数を数えているという意味ではなく、リズムで認知しているのだとおもいますが・・・。
 充分に確認できる受信状態であれば、問題ないでしょうが、ノイズレベルぎりぎりだと短点は欠落しやすい気がします。「1」をミスキーイングで「・---」と打ってしまった場合「2」と認識されてしまうこともあり、同じく「・-----」と打ってしまったら「0」となってしまうこともあるようです。もっともミスキーイングは出さないことが大切であることはいうまでもありませんが・・・

 そういえば、WPXでYBの局がコンテストナンバーでRST=559を送っていた場面をワッチしましたね。交信相手は、ほんの少し躊躇したみたいですが、すぐにTUとなりました。レポート欄に559と注記したのか、自分のコピーミスとして599と打ち込んだのかは定かではありませんが・・・

 最後の質問について  私が打つなら「5NN599」かな?、通じなかったら「5NN 599」と間を空けて打ち、それでも再送を求められたら「5NN/599」と打つかもしれない。もっとも、連続番号のナンバーで599交信まで届いたことが無いというのが正直なところです hi 一度のコンテストで600交信超えのログを残したのは過去に一度あるかないか?(忘れてしまった)それも、ALL JAだったので地域番号しか送ってませんでした hi QRPではなかなかそこまでたどり着けません hihi

投稿: 7K1CPT | 2007年5月30日 (水) 07時53分

山田さん  
いろいろ検討いただいてありがとうございます。
通信の原則は、送信側の意思が受信側に伝わることですから
伝播条件以外の要素で再送が要求されることのないように
しなければならないですね。
5NN599の送信が正解だと、私も思います。
勿論599599も正解ですが、5NN599の方がRSTとナンバーの区別ができるので、よりベターだと思います。
5NN5NNを送信する局があるかも知れませんね。
私も経験ないし、聞いたこともないので。HI。

投稿: JA1BVA 齊藤 | 2007年5月30日 (水) 11時26分

始めまして。
私は62才CW1年生で今回WPXに出ました。
私も始めは001でオーオーAと送っていました、ALL-JAで問題なかった事、Z-Log初期値OANと成っていたので使ってしまいました。
やはりNR?が多かったです、途中からTを使いその後は全て実数字に変えました。
Tがベターアドバイスありがとうございました。
国内と違ってDXでは信号が弱く取り難く実数字がベーター?
Vも聞かれAGN?でもVが打たれ”3”のようでした。
初心者には良く理解できません。
DXではどのような略数字が使われているのでしょうか?
コールサイン聞き取りプログラムは有りますがナンバー聞き取りプログラムなんて無いですからね。HI HI
今回は恥ずかしながら55局でした。3級だから14Mに出れず・・・
ありがとうございました。
By ジョージおじさん

投稿: ジョージおじさん | 2008年5月27日 (火) 12時29分

ジョージおじさん-さん こんにちは
ご来訪ありがとうございます。

海外では「ゼロ」を「オー」と略すのは一般的ではありませんが、多くのJAがそう打つので、対応できるようになってしまった局もいるようです。再送要求をするよりもそのままゼロをログに記入したほうが効率が良いからでしょう。
でも、世界的に認められているものではないこともありDXコンテストでは控えたほうが良いと思います。

ごく稀に、599をENNと打つ方がいますね。5=Eも略数字のなかにあることはありますが、これもあまり一般的ではないような気がします。
まあ、知っておけば相手から打たれたときに理解できるという程度で自分から積極的に使う必要もないと思います。

相手に一発で理解してもらえるのが最大の時間短縮になります。

お空でお会いできましたらよろしくお願いいたします。

投稿: 7K1CPT | 2008年5月29日 (木) 07時00分

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