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2008年10月11日 (土)

K3の受信印象

 全市全郡で3.5MHzの運用の際に感じたK3の印象。

 ハイバンドでフィルターの帯域幅を可変してみるとスムーズに変化するように感じたが、ノイズの多い3.5MHzで聞いてみると、帯域によってクリスタルフィルターが切り替わる際に受信音の変化が良くわかる。切れ具合が変わる印象を持った。クリスタルフィルターを入れるスロットが5つもあるが、帯域の違うフィルターは入れるだけの価値があるようだ。ちなみに私は2.8KHz-500Hz-200Hzの3つを入れてある。

 強い信号がひしめき合う国内メジャーコンテストの3.5MHzでは、近接周波数からの抑圧が受信のしやすさに大きな影響をもたらす。最初はCQを出して呼んでもらうことを試みた。フィルター帯域を500Hzに設定して運用中、ちょっと弱くて聞きにくい信号を感じたときにフィルターを狭めていくと相手の信号が浮き上がってくるように感じた。混信以外にもノイズレベルの高いバンドでの運用でも狭い帯域のクリスタルフィルターは有効に働いてくれているように感じる。切れ具合もかなり良いようで、狭い帯域に設定していると、ずれて呼んでくる相手の信号に気がつけない可能性も高いかもしれない。

 呼びまわりの際に200Hzの帯域で聞いてみると、せまいところでは300Hzおきに聞こえる信号はかなりクリアーに感じた。3.5MHzで空き周波数が多く感じられるのは珍しいと思ったが、良く切れるフィルターのおかげで空いている印象を感じてしまったのかもしれない。

 500Hzおきに程よく強い信号を見つけて、ゆっくりチューニングダイヤルを回してみると、間にクリアスポットが見つけられる。が、よく見てみるとちょうど上下の信号から250Hz離れたど真ん中の周波数だった。もちろん混信や抑圧は感じられない。クリアスポットと言いながらも500Hzの隙間の真ん中にQRVするのは得策とは言えない。自分は、良く聞こえても私の信号を聞く相手局は上下の混信が聞きにくく感じられるはずなので、呼びにくい周波数で運用している信号と思われるはず。結局呼んでもらえるためには上下で運用する信号が充分に離れている必要がある。クリアスポットを見つけることは大切なことに感じる。

 コンテストなどの混雑する状態では、いままで使った中で抜群の性能を発揮してくれそうだ。

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コメント

あ~ぁ、待ち遠しい・・・・

投稿: UBL/Ken | 2008年10月13日 (月) 05時42分

期待はずれでなくて良かった!

投稿: ja1nlx | 2008年10月13日 (月) 07時03分

かなり使えそうですね。確かに自分にとってはクリアスポットでも相手局にとってどうかは大事ですね。次回はぜひK2とのリアルタイムでの比較レポートをお願いします!

投稿: RZR | 2008年10月13日 (月) 07時55分

これは貴重な運用記ですね。ありがとうございます。
もし、万が一、夢の中でもK3が入手できたら、
まずJD1でパイルを捌いてみたいです。HI。

投稿: JA1BVA 齊藤 | 2008年10月13日 (月) 08時45分

私もコンテストで使うリグの一押しとしてK3をあげたいと思います。

投稿: ust | 2008年10月13日 (月) 19時55分

みなさん こんばんは
たくさんのコメントをありがとうございます。

やはり、K3が気になっている方はたくさんいるようですね。

田中さんは納品待ちでしょうか?楽しみですね。

齊藤さん
今回はそれほど団子状態で呼ばれたわけではありませんので、比較的取りやすかったと思います。 弱い信号はフィルターを狭めれば浮き上がって聞こえますが、狭い状態で強い信号が入感したらどうなるだろう?それはそれでうまく聞こえると思いますが、やはり少し広めのほうが自然な音に感じると思います。

それから、団子状態を想定した場合、同じ周波数でたくさんの信号が入り混じった場合どこまで聞き分けられるか? フィルターの切れはいいようですので、スプリットの幅を持たせた場合、特定の信号が聞きやすくなるだろうと思います。 up1~3とかやれば、2KHzのなかでも200Hzのフィルターで浮き上がってくる信号はかなり少なくなるはずです。

耳が良いということは非力な5wattsでの運用がバランスが悪く感じそうです。よく聞こえているのに反応がないということもしばしば起こりそうです。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2008年10月13日 (月) 22時58分

はい、了解です。
交信には、相手の信号の聴こえることが
第一条件ですから、受信機の性能の良いことには
限界がないと思います。

 JD1では、817の500Hz幅は広いな・・・
と思うこともありましたが、逆に300とか
500Hzくらい離れてコールするQRP局については、
団子状態の局とはトーンが離れているのでそれに耳を集中し易く、
了解度が上昇していました。
大体、200Hz以上ずれていると了解し易いと思います。
耳フイルターとはこのことでしょうね。

投稿: JA1BVA 齊藤 | 2008年10月13日 (月) 23時30分

齊藤さん

FT-817でも耳フィルターでこなしているようですね。長年の経験がものをいうという感じだと思います。メーカー機ではRFゲインを上げ過ぎて、パイルアップの際に飽和状態になってしまうこともありATTを入れないと耳フィルターも役に立たなくなってしまうこともありました。

K2に出会ってRF段の飽和状態が少なく感じてかなりとりやすくなりました。K3も使いこなせるよういじりまわしたいと思います。近くに移動する際はぜひ聞いてみてください。その時までに操作を説明できるよう熟知しておかなければなりませんね hi

投稿: 7K1CPT/Yama | 2008年10月15日 (水) 00時49分

興味深いインプレッションです。
やはりフィルターは何種類か入れておいた方が良さそうですね。
まだファームウエアーの更新がありそうなので、しばらく様子を見てから発注かな?

817を使って全市全郡に出ましたが、
インラジの300Hzを入れていても、
ノーマル(ATT OFF、IPO OFF)では
混変調でNG。
ATTとIPOをONして、なんとか
聞こえるようになりましたね。
やはり817でコンテストは難しいです。

投稿: JK1TCV | 2008年10月15日 (水) 09時05分

栗原さん

K3のファームウェアを自分で更新する作業は思いのほか簡単です。どのタイミングで買っても、ちょっと前のバージョンをインストールされたものが届いてしまうかもしれません。私が受け取ったときも、最新のバージョンではなかったような気がします。(2.2だったんだけどWEBでは3.が出ていたように思います)

817はCWを行うのであればフィルター導入は必須でしょうね。私もインラジの300Hzです。導入した後にバーテックスでも300Hzを売り出したようですね。

コンテストでFT-817を使うのは50MHz以上のバンドだけですね。いままでK2があるのにFT-817を使う理由が見当たらなかった。これからは、144MHzと430MHzでしか使わなくなるかもしれません。(K3で50MHzが出られるから・・・hi)

投稿: 7K1CPT/Yama | 2008年10月18日 (土) 20時16分

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