CQ誌4月号の木戸さんの執筆ページに「辛口御免」としてショートメッセージが書かれている。CQを出して呼ばれ始めると自分のコールサインを打たない局に対する辛口のメッセージです。昨年のA1クラブQSOパーティでも「1交信1ID送出」をお願いしましたが(自分のコールサインを打たない交信はポイントとしない) 是非とも実践する局が増えることを願っています。
コラムに書かれているように、コールサインを打たないで呼んでくれる局をピックアップする状況は、ちょっと聞いた感じではパイルアップが大きいような気がしますが、良く聞くとCQを出している局が進行をコントロールできずにいることが感じられます。拾い上げてほしくて連続してロングコールを行う信号でCQ局の信号が聞き取れなくなる。ワンコールで受信している局も自分に応答がなければすぐにまたコールサインを送信している様子。挙句にCQを出している局がわからず、「?」を打つ局。この「?」のおかげで聞き取れなくなることも多々あります。CQを出している局の信号にかぶせて送信している人は絶対に自分に応答がないことを理解してほしいと思います。
コールサインを打たないCQ局をワッチしていると不思議なことが起こります。コールサインを打たないのですから聞いている人にはご本尊がわからないはずですが、時としてパイルアップが膨れ上がることがあります。おそらくはクラスターで周波数とコールサイン・移動場所を確認して、その周波数にダイヤルを合わせてパイルアップに参加しているのではないかと思います。そんな局が自分のコールサインが聞こえなければ、メッセージに自分のコールサインを設定したキーヤーのボタンをやみくもに押し続けているとしたら・・・もう交信といいたくないような気がしてきます。
ずいぶん前ですが、とあるコンテスターさんが言っていたといわれる話をまた聞きしてなるほどその通りだと思いました。(記憶の中で再現します)
C 「コンテストでCQを出すときにはちゃんと自分のコールサインを打たなきゃだめだよ」
A 「でも、続けて呼ばれるとコールサインを打つタイミングが取れなくて・・・」
C 「呼ばれても、コールサインを打ってしまえばいいんだよ。やみくもに呼んでくる局はタイミングが合わなくて交信できないから後回しになる。ちゃんと聞いて呼んでくる局は、自分が受信に移ったタイミングで呼んでくるはずだしそういう相手とはナンバー交換もスムーズにいく」
そう、CQを出している局は、呼ばれようと呼ばれまいと自分のコールサインを打ってしまえばよいのです。それを実践して慣れてくると、こちらの送信終了に反応して打ってくる信号に耳が集中してきます。聞こえたコールサインの一部を指定して再送を促しているときに、全く違った局が呼んできているのもよく聞こえるようになります。このとき指定した相手ではないときはどんなに信号が聞きやすくても絶対に応答しません。なぜならばその局に応答してしまえば、「この人は呼んだもん勝ち」という印象を与え、周波数が混乱しやすくなってしまいます。 使っている周波数の秩序を維持し、パイルアップをコントロールしながらログを進めることは、大きな楽しみを持たせてくれます。呼ばれるままに相手のコールサインを打ち返しているCQとは満足感が違っています。ぜひ多くの方に実践していただきたいと思います。
コラムに書かれているように、「自分のコールサインを打たないで交信を重ねる方法」は秩序が乱れがちな分、かえって時間がかかるようになります。そして最後に書かれた4行。「自局のコールサインを送出することは電波法で規定されている事項です」そう、コールサインを打たないで交信を重ねる局は、この規定に違反していますよ。「え? アマチュアの場合は10分に1回でいいんじゃないの?」 いいえ! 交信する特定の相手方がお互いに確定したあとは自局のコールサインの送出を省略できる特例があります。つまり交信相手が変われば、この特例はリセットです! 細かいことを言ってしまえば、「相手のコールサイン3回以下 de 自局のコールサイン3回以下」などもありますが、ワッチしていても電波の出所がわからない運用とは比較にならないと考えます。
みなさんはどう考えますか?
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