週末は平日に比べて運用する局も多くにぎやかになります。DXもお休みの人が多いはずで、コンディションさえよければ交信の可能性も高くなります。この日もタイムリミットはありますが移動してみました。場所はこのところ連続できている戸田市です。430MHzでオンエアミーティングをやっている人がいましたが、何度かお会いしている人なのでご挨拶してHFのアンテナを上げました。指向性は太平洋に面が向くような向きにしてみました。メインターゲットはA35AYです。
アンテナを上げてから前日にQRVの情報があった18MHzをチェックしてみます。残念ながら入感する局はありません。その後アンテナをそのままで上のバンドをチェックしてみます。ログが進まない状態で14MHz、10MHzとチェックしていくと妙に強い信号が聞こえました。コールサインを確認できずにUPの周波数を確認してみるとかなり広い幅でコールしている信号があります。辛抱強く待っていると、やっとコールサインがわかりました。S9DX!未交信のアフリカの信号がこんなに強力!パイルアップに参加したことは言うまでもありません。しかし、コールする信号が広範囲に広がっています。UP-7KHzあたりで599が聞こえますが交信した近辺で強い局にコールが返ってきますが、少しずつ周波数が変わっているようです。UP-4KHzあたりまで下がっているときもありました。また上のほうにあがってUP-12KHzぐらいに動いたようです。この近辺はJAの移動局も出ている周波数になります。
QRPにこだわって交信出来ずに後悔するか? フルパワーで交信して、QRPではなかったことを後悔するか? この時はまず交信することを最優先に考え50Wフルパワーでコールしました。拾っている周波数より1KHzほど高い周波数で競合する信号が聞こえないところでコールを続けていると、自分のコールサインがフルコールで返ってきました。呼び続けながらもそう簡単には交信出来ないだろうと思っていましたから、思いがけない感じがして一瞬パドルを操作する手が止まってしまいました。 S9DXの信号強度を考えるとQRPでも交信出来たかなぁとも思えましたが、まずは交信出来たことを喜びました。オールバンドNEWのエンテティです。
KAZUさんに交信出来たことやup-12KHzという異常に高い周波数を拾っていることを連絡すると、KAZUさんもその後交信ができたみたいです。 その折り返しにA35AYが24MHzに出ていることを教えてくれるメールが届きました。今日の本命ですからQSYしてワッチしたことは言うまでもありません。
24MHzで聞こえたA35AYはちょっと信号が弱めに感じましたが、相手が100WとしてもQRPで交信できない強さではないと思い、5Wでコールし続けましたがなかなか交信でき像にありません。UP周波数も先ほどよりも混みあってきたように思います。 前回のVK4移動のときには3回の移動運用で発見できなかったこともあり、今回は逃したくなかった。途中で50Wにアップしてコールを続けました。やっと拾ってもらえたときに「FB」と返ってきました。AKIさんはQRPで交信出来たと思われたのかもしれません。50Wではありましたが、とりあえずはAKIさんのDXペディションに接点を持つことができたのでちょっと一安心できた感じです。
その後しばらくして(24MHzの交信から3時間ぐらいたっていますが)A35AYが28MHzにも出ているとの情報をもらって探しに行きました。とりあえず24Mhzで交信出来ているので5Wにこだわってコールを続けました。ただ、普段は「/QRP」をつけたコールはしないのですが、24MHzと差別化する意識で「7K1CPT/QRP」を打ちました。信号強度は24Mhzと変わらない感じもしましたが少しずつ信号が強くなってきた感じがあり、S-5ぐらいになってきたところで交信することができました。ほっと胸をなでおろす感じでした。
時間を戻して、24MHzのA35AYと交信した後はDXの入感も一段落した感じで、国内移動局をコールして回りました。たまに自分でもCQを出してみましたが、あまりログを進められるような感じではなかったかもしれません。そんな中でも14MHzでFK8IKからコールがありました。以前、2way QRPで交信していただいた相手ですが、CQ空振りが続くなかでなんとも嬉しい交信ではありました。
18MHz-SSBで5B4AIFが強力に入感している情報をもらいました。アンテナを合わせてみるとなるほど強力な信号ですが、呼ぶ局も沢山います。パイルアップも大きいようで、そのうちナンバー指定で1から順番に拾っていくようになりました。1指定のときにコールしたことは言うまでもありません。JK1?が返ってきたときにKAZUさんがピックアップされました。パワーはどれくらい?というような質問も出て、QRPに好意的な方の運用にも感じました。なんとか交信したいなぁと思っていましたが、数局交信して「QRZナンバー2?」になってしまいました。もう1周回ってくるのを辛抱強く待ちます。比較的安定した信号でなおかつ適度なテンポで、聞いていても飽きない感じがしました。ナンバー7のときにコールしてしまいたい衝動に駆られましたがここで秩序を乱してはならないとはやる気持ちを抑え込みました。 ナンバー0の指定のときにJG1がコールして指定無視を拾った時には周波数がパニックにならないかと不安になりましたが、整然と交信をこなす雰囲気は崩れず安心できました。
1周回ったところで、ナンバー指定になるかどうか心配でしたが、もう一度ナンバー1を指定してくれました。先ほどよりは呼んでいる局が多くなったような感じがします。近距離だから良く聞こえていたのかもしれません。さっきよりは多くの1エリア局を拾ってくれています。そのうち「QRZ 1CPT ?」が聞こえました。自分に間違いないと思い、プリフィックスを多めに、そして、/QRPも付けてコールしました。フルコールと56のレポートをもらうことができました。やった!と思ったことは普段の交信と変わらなかったのですが、直後に5B4AIFから「Many thank for stand by everybody. Now QRZ number ! ?」との言葉を聞きました。そしてこの言葉を聞いて鳥肌がたってしまいました。パイルアップでコールサインをとるのも大変な相手の受信状態の中でも私との交信を成立させるために勇み足でコールする混信も無く、静かな状態で私の信号を聞くことができたのだろうと思います。競合している皆さんの秩序あるスタンバイで私の交信がうまくいったのかと思うと、普段以上の交信の感動を持つことができました。その時に同じ周波数にいた皆さんには本当に感謝です。
その後は、強力に入感しているDX局を拾ってまわりました。14MHz-SSBで9K50が強力に入感していましたが、こちらもパイルアップが大きいです。オンフレで運用しているので、コールする局も多かったのですが、こちらは指定を無視して呼ぶ局も多く、パニック状態になっているような気もします。ロングコールでご本尊が電波を出し始めているのに停波しない局も多く、拾えた文字を指定しても一文字も入っていない局がコールしています。「エブリバディ スタンバイ プリーズ コール オンリー モバイルステーション」と言っても、コールする信号が大勢います。なかでも執拗にコールするBD4局は結局交信することになりましたが、相手の指定を無視して呼び続ける姿勢は多少は呼ぶ信号は減って効きやすくなっているときに自分の恥を世界にさらしているように感じました。「Aer you mobile station ?」と横やりを入れたやりたくなります。(やりませんでしたけどね) ご本尊の9K50も苦労しているんだろうなぁとかわいそうになってしまします。
この周波数を聞いているうちにタイムリミットとなりました。これから夕方のDXの時間帯となりますが、後ろ髪をひかれる思いで撤収を開始しました。平日の移動は珍局に出っくわせば交信できるチャンスは大きいですが、週末の入感する局の多さは大きな楽しみでもあります。限られた時間の運用ではありましたが、楽しむことができました。
2/7 記
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