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2012年3月26日 (月)

リグ内臓ATU 外付けATU

 最近のことですが、たまたまアンテナが3.5MHzの状態で10MHzで運用されていた国内局(6エリア)を見つけ、信号も強力(S-9)だったこともあり、リグ内臓のATUを使ってSWRを下げコール。あれ?反応が無い。全く届いていないようです。出力を50Wまで上げても気がついてもらえません。手を抜かずにアンテナの長さを10MHzに合わせて5Wでコールしたら一発で反応が返ってきました。

 さらに別の日、7MHzのアンテナの状態で10MHzを聞いていて、やはり強力(S-9)に入感している8エリアの局のCQを見つけ、ATUで合わせてコールすると一文字欠落したもののすぐに反応がありコールの訂正を促す送信をしました。 あれ? 治らない? 5回ぐらい送信してやっと修正が通りました。

 どちらも相手の信号は安定して聞こえており、QSBも感じられなかったのでこちらの信号が極端に弱かったのだろうという気分になりました。ATUでSWRを低くしているわけですから、アンテナ本体はバンドに合っていないことは承知しており、輻射効率も本来のダイポールよりは悪いであろうと想像がつきますが、強力な信号の相手に対してこれほど苦戦するとは予想していませんでした。

 リグ内臓ATUは、ATUが反射波を減らしてファイナルの保護に有利になります。アンテナの一部として動作する外付けATUとは働きが違うということは別物と考えるべきということを再認識しました。また、外付けATUでも、使用するアンテナワイヤーの長さや展開状態、それに対する使用するバンドの選択なども変わってきて、「これがベスト」と思えるセッティングには出会えないような気がしています。

 T1を遠隔操作できるようにして中空に上げてみたり、垂直系アンテナの給電部(地面)においてみたりしていろいろと試していますが、なかなか「チューニングが取りやすい=よく飛ぶ」という結果にはならないように思います。アンテナエレメントの長さも特定のバンドに合っているエレメントでは特定のバンド以外で効率の悪い状態になることもあるようです。

 homeに設置してあるワイヤーアンテナはSG-230でチューニングをとっていますが、予想外に反応が鈍いことも、予想外に交信が出来ることもあります。

 操作は簡単で実用範囲は広いですが奥が深いです。

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コメント

私も先日AH-4を購入しましたが、期待
したよりもSWRが下がらないし、飛びも
これまでの手動カプラに比べて今ひとつ
のような気がして、ワイヤの長さ(特に
カウンターポイズ)をいろいろ変えて
実験しているところです。いま、8m長
のワイヤに、同じく8m X 8本の
カウンターポイズで試していますが、
7MHzのSWRがあまり下がってくれません。
ネットでAH-4を使っている方の情報を
みても、しっかり下がっていて、3.5MHz
でも使えているようなので、私のところ
だけの問題と思いますが・・・
ATUは魔法の箱ではないですねHi

投稿: ぶいてけ | 2012年3月26日 (月) 13時20分

先日の館山市移動,2階から釣竿を出しましたが,外壁がアルミ板のせいか,S9++ の局にも拾ってもらえませんでした.(T1 + LW)
山の中はノイズが少なくて聞きやすいと思いましたが,実はノイズもろとも電波が減衰している感じでした.
次回は,建物から離して,立ち木でも利用しようと思います.

投稿: JG1BGT/UJIIE | 2012年3月26日 (月) 22時00分

ぶいてけさん こんばんは

ATUを使用したアンテナは度の長さがどのバンドに有利か、なかなか読めないようなところもあります。カットアンドトライが必要ですね。
8mのワイヤーはマルチバンドで運用する場合一番平均的に調整が取りやすい長さかもしれません。どこアkのバンドに特化すると著しくだめなバンドも出てくるようです。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月28日 (水) 00時29分

UJIIEさん こんばんは

外壁がアルミの場合、室内にグランド線を展開すると高周波がエレメントからグランドに流れない感じでしょうか?なかなか難しいところではありますね。アルミの壁をグランドにするのはTVI等でちょっと怖い感じがします。いろいろと試行錯誤が楽しいかもしれません。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月28日 (水) 00時32分

こんばんは。
まったくおっしゃる通りです。内蔵ATU、屋外ATUともにマッチングという働きは同じなのでしょうが、目的が違うのでしょうね。
内蔵ATUやリグ直近に置かれたATUは、給電線を含めたアンテナ系全体とリグとのインピーダンスのマッチングを取ってくれるだけです。リグからの電力をアンテナ系に無理矢理送り込むことでファイナルを保護することが設置の目的なのでしょう。通常、アンマッチが起こっているのは給電点なのですから、給電点以外で無理矢理マッチングを取ってごまかしたところで電力はアンテナに伝わりません。飛びが良いはずがないですよね。
一方、屋外ATUは、給電点において給電線とアンテナとのマッチングを取ることを目的として使用されます。ロングワイヤーの場合はATUがアンテナの一部になっていると考えることもできますね。リグからアンテナまでの間のどこにもアンマッチはないので、電力は効率よく運ばれます。
内蔵ATUというものは、アンテナのインピーダンスマッチングを取る努力をしても、どうしてもSWRを実用的な値まで下げられないときに、仕方なく使うものだと思っています。
釈迦に説法ですけれども…。(^_^;

投稿: KEN/JA1KEB | 2012年3月28日 (水) 01時15分

最近外付けATUの使用機会が増えましたが、どのバンドも整合しやすいエレメント長とよく飛ぶ長さは違うように感じます。1/4λを少し越えた長さを垂直設置した場合が比較的、いい感じと思っています。八方美人は無いですね。

投稿: UBL/Ken | 2012年3月28日 (水) 06時18分

KEB/Kenさん こんにちは

言葉足らずのところを追記していただいたようで、ありがとうございます。
わかりやすく書いていただきましたね。理解や経験をコメントで広げていくことは会話の広がりのようでFBと思います。実際に自分で経験したことを書き残せば、たまたまここを訪れた方の新しい知識や実験のヒントになることもあります。

LW+ATUはいくらやっても確信が持てないところでもありますし、経験が大切になりますね。

アンテナチューナーというものは同じ名前で別の目的で利用されるものがありますので混乱しやすいと思います。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月28日 (水) 07時34分

UBL/Kenさん こんにちは

書き込みをありがとうございます。
”ロング”ワイヤーアンテナですからね。同調するエレメント長よりも長いものを使用するところが基本なのかもしれませんね。

単体でマルチバンド運用に対応するものはLWでも八木でも、どこかで最高の性能から落ちることを妥協しているものと思われます。それでも、マルチバンドの魅力は大きいという感じですね。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月28日 (水) 07時41分

コンチワ.

 遅まきながら,浦安アンテナは,釣竿の長さ4.5mしかないけど,デカイコイルをセンターあたりに取付けて3.5MHzも何とか上手く動作している様子です.タップを使って7MHzも10MHzもOKで,ハイバンドはコイルをショートさせて使っています.

 ATU に何でも任せるのではなく,エレメントにコイルを取付けてATUの補助的役目をさせてます.

 電流腹をATUより本当はエレメント上部へ持って行く長さがベストですけど,中々それは無理な話ですから,釣竿アンテナ+ATUの場合,高周波的に1/4λの長さになる様にコイルを付けたりして,ATUは電圧腹最小の位置になる様にしています.

 エレメントのコイルは壁から出来るだけ離すと効率が良さそうで,事実,そうでした.
 これは,随分前にYamaさんからアドバイスをもらいました.

 以上,直近のアパマン用釣竿アンテナ考察でした.Hi

投稿: jo7mjs/Sam | 2012年3月29日 (木) 12時33分

SAMさん こんばんは

コメントありがとうございます。
ATU使用でも、目的バンドに合わせてコイルを入れたりコイルのタップを変えて調整するのはベストな使い方だと思います。
やはり電波を輻射するのはエレメントだという考えが前面に出るべきでしょうね。

私のhomeのアンテナはLW+ATUですが、以前は中間に2Lペットボトルに巻けるだけのビニール線を巻いたコイルを入れていて、一番反応がよいのが1.9MHzでした。その次が3.5MHzで、夜中に帰ってきてから多少でも交信出来ればいいなぁとおもってそんな形にしていました。今はそのコイルを抜いた状態で7MHzから上のほうがよくなったようです。コイルの挿入は屋根の上に上がらなくてはならないので、めったに変えません。手の届くところにコイルを挿入してみようかと思案中です。

電波を飛ばすための工夫は結構楽しさが広がりますね。交信という成果に結びつくからやる気が起きるのかもしれませんね。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月29日 (木) 22時59分

CPTさん、みなさん初めまして!
アパマンハムをやっている者です。
大好きなアンテナの話題にひきつけられてきました。よろしくお願いします

私もAH-4とアメリカ製のSG-230というATUを持っています。今は押入れの中に入っていまして、第一電波のSD-330というモービルホイップ(スクリュードライバーアンテナ)を使っています。

現在は集合住宅5階部分のアルミ製ベランダの手すりに、このモービルホイップを取り付けて電波を出しています。

SG-230、AH-4は経験上はワイヤー長15メートル弱まで延ばすとアパマンとしてはかなり使えるという体感でした。
最も満足のいった長さは24メートルでした。ただ、この長さはアパマンハムとしてはなかなか現実的ではないですよね・・・
(この時は集合住宅の鉄筋にダイレクトに接地していました)

転勤族のため度重なるQSYの結果、現在はSD-330(エレメント改造)に落ち着いています。

オリジナルのエレメント(1メートル)を倍の2メートルに改造して、カウンターポイズ(1sq程度の電線10メートルを20本程度)を狭い狭いベランダ(4メートルくらい)にグチャグチャに這わしています。ちなみにベランダの床にはアルミ板を敷いて、その上にカウンターポイズを置いています。

見栄えが悪いので人工芝でカバーしつつ

このアンテナで3.5~21まで出られます。仕様上は6mまで出られるのですが、エレメントを改造して延長していますので、21MHzで頭打ちになっています。

色々悩んで試行錯誤しましたが、最も効果的だったのは、カウンターポイズの本数を増量したことだったかと思います。

今後ともよろしくお願いします!

投稿: 7K1JRC/2 | 2012年3月30日 (金) 08時28分

7K1JRCさん こんにちは

コールサインが近いですね。このコールサインで初開局であれば開局は10日ほどしか変わらないかもしれません。今後ともよろしくお願いします。

いろいろと試行錯誤されているようですね。制約のある場所でのアンテナの展開はなかなか難しいものがあります。それにしても2mのエレメントで80mまで運用されているのはすごいですね。

カウンターポイズは大切ですね。面積を大きく取ることがATU使用の設備では大切だと思います。高周波の信号がエレメントとカウンターポイズの間を流れることで電波となって中空に出て行くわけですから、高周波信号が流れやすいカウンターポイズは広いほうがよいと思えます。

アンテナエレメントは目的周波数の1/4Λに近いほうがよく飛びそうですが、高調波で同調する場合もあるようですし、予想外の長さで良く飛ぶバンドになることもあるみたいですね。

homeのアンテナでもQRPなので、相手の反応が飛び具合を教えてくれますね。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年3月31日 (土) 10時34分

CPTさん、こんにちは!
そうですね、開局はほぼ同じ時期ですね。同じ時期の方とこうしてお会いできることに感謝しています。

私の方は集合住宅でベランダも狭いため、あとできることはカウンターポイズの「本数」を増やすことでしょうか・・・・・

本来であればカウンターポイズを四方八方に広げたいところですが、1m×4m程度の狭いベランダですのでそれもできません。

現在は10m電線×25本ですが、50本くらいにするとどうなるか興味津々です。
今朝方、21MHzでQSOしていただいたOMさんからは、100本くらい入れる必要あり?とのお話がありました。

確かにペディション局でこれくらい入れている局もありますね。

投稿: 7K1JRC | 2012年4月 1日 (日) 10時36分

こんばんは。

> たまたまここを訪れた方の新しい知識や実験のヒントになることもあります。

実を言いますと、そういう気持ちで書きました(笑)。私が書いたことは、Yamaさんにとってはトリビアルな内容だろうと思います。しかし、内蔵ATUと屋外ATUの目的の違いは、これだけATUが普及しても意外に理解されていないように思います。

「8mのワイヤーはマルチバンドで運用する場合一番平均的に調整が取りやすい長さかも」とのご意見ですが、私も同じように考えています。私も色々と試行錯誤を重ねました。8mという長さが一番調整がとりやすいようです。私はブログなどにはうまくいった結果しか書きませんが、本当は経過を書くほうが参考になるのでしょうね。

投稿: KEN/JA1KEB | 2012年4月 2日 (月) 00時16分

7K1JRCさん こんばんは

もう開局してから20年になりますね。今後ともよろしくお願いします。

カウンターポイズは100本じゃなきゃだめだというようなOMさんの考えはどうかとも思えますが、本数は多いほうが安定して電波が出るようになるのかもしれませんね。 徒歩移動で使用していた短縮バーチカルではカウンターポイズは2本でした hi

先の書き込みに書かれていた、カウンターポイズの下に敷いたアルミ板をカウンターポイズにすると面積が増えて良い結果になるのではないかと思いました。線を増やすのは、「より面に近い状態にする」ことが目的でしょうから、アルミ板は理想的かもしれません。

現在のモービルのアンテナ設備は車にグランドを落とせない構造だったので、ルーフボックス内のアルミの板を敷いてグランド(カウンターポイズ)としています。けっこういい結果が出ているように思います。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年4月 2日 (月) 21時34分

JA1KEB/KENさん こんばんは

話が広がっていくのは楽しいと思います。スレッドの立ち上げが、そのきっかけになればうれしいですね。

外付けのATUはけっこう使用期間が長いですよ。SG-230も輸入代理店で6万以下の販売価格だったころの入手でしたからね。いろいろと実験を重ねた時期もありました。8m+8mのワイヤーのセンターにATUを入れて中空に浮かし各バンドのチューニングをとってQRVしていた時期もありましたね。 自分としては送信する電波の強さが思い通りにいかないことが、現在のギボシ端子接続ダイポールにつながっていったこともありました。

T1を購入したきっかけは、延長ケーブルでコントロールを遠隔操作できることがきっかけでした。手元で操作するだけでは、リグ内臓のATUと同じになってしまいますからね。簡単な実験でも重宝しています。

今回の冒頭もうまくいかなかったことを書き込んだことが始まりだったですね。文章が長くなりますが、改善の過程などを記録しておくことも、あとから見直して思い出すことがブログ(日記)に近い感じになるのかもしれません。公開版の交換日記みたいになるのかな? hi

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年4月 2日 (月) 21時45分

こんばんは。

まず、私のコメントの補足です。

JA1KEB> 意外に理解されていないように思います。

誤解を招く書き方をしてしまいました。ここだけを読むと、Yamaさんが理解されていないようにも取られてしまいますね。もちろん、「一般に理解されていない」という意味です。「一般に」を忘れていました。

> 今回の冒頭もうまくいかなかったことを書き込んだことが始まりだったですね。

はい。ときには、うまくいかなかったことのほうが情報としては重要なことがあるように思います。失敗学ですね。hi

投稿: KEN/JA1KEB | 2012年4月 2日 (月) 21時58分

Kenさん

まったく気になっていなかったですけどね。
うまくいかなかったこと=成果が上げられなかった運用というときもありますから、意外と印象深く記憶に残っているときがありますね。解決する手段を模索しそれが成功(成果)につながればさらに印象深くなることもあります。

「失敗は成功の元」この言葉は、失敗やうまくいかなかったことを踏み台に新しい成果や発見に結び付けられれば、その失敗には意味が出てきます。楽しんで成果を残すため、頑張りましょう。いや、楽しみましょうかな?

投稿: 7K1CPT/Yama | 2012年4月 3日 (火) 01時56分

私はAH-4を車に積んでいます。昔のオープンリールデッキのリールにワイヤー11メートルまいて助手席の窓からフェンスやガードレールに噛みつかせています。AH-4から鰐口クリップでワイヤー元に噛みつかせての運用です。当然駐車中のみですがロケーション稼ぎで結構使えています。場所選びやリールから引き出す長さを変えたり噛みつかせる相手を鉄橋 橋の欄干 吊り橋などにしてアンテナ代わりに使っています。SWRはチューナーのおかげで1.5以下ですしワイヤーを巻き取るだけですぐに移動も出来て便利です。飛びはビームには完全な負けですがダイポールに後ちょっとと言った所でした。お試しあれ。

投稿: おじさん | 2015年8月19日 (水) 12時46分

おじさん さん こんにちは

コメントありがとうございます。
だいぶ古い記述へのコメントで、何を書いたかなぁと読み返してしまいました。

オープンリールは懐かしいですね。いまでは空リールも貴重品だと思います。
グランドを設置する方法は何度も耳にしていますが、輻射エレメントのほうなのかな?試してみたい感じもしますね。

投稿: 7K1CPT/Yama | 2015年8月20日 (木) 15時26分

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