CWの練習方法
CWの符号は覚えたけれどなかなか受信がうまくいかないとか15wpmぐらいなら受信できますとかの声をよく聞くような気がします。ちょっと乱暴な気もしますが、練習方法の提案です。
遅い速度でならコピーできるという方にやってみてほしいことは、まず、練習ソフトの受信スピードを23wpm~25wpmにしてみてください。「いきなりそんなの取れるわけないだろ!」と言われるかもしれませんが、まず、そのスピードで、文字と文字の間のスペースを認識するようにのんびり構えて聞きます。文字を取るのではなく隙間を認識するのです。意外と簡単にできるかもしれません。
隙間を認識することが飽きてきたら、そのままの速度で符号のほうを聞いてみます。筆記はしません。知っている符号がたまに出てくると思います。AとかCとかQとか、自分のコールサインに含まれている文字は認識しやすいかもしれませんね。CWの受信は反復練習が大切だと思います。飽きるほど続けているとだんだん取れる符号が増えてくるのではないかと思います。符号を聞いたら思い浮かべる。どれくらい聞いていると26文字取れるようになるか?個人差があると思います。練習ソフトに飽きたら実際の交信を聞いてみると良いと思います。それもCQを出しているほうではなく、呼んでいるほうの信号を重視して聞きます。自分が呼ばれているわけではないので、正確に聴き取れなくても問題ないでしょう。何度も繰り返しているうちにコールサインの半分(プリフィックスまたはサフィックス)ぐらい取れるようになるかもしれません。受信練習は進めば全部取れると思いますが、その前に電波を出して交信しているようななっているかもしれません。
遅い速度でなら受信できるという方は、そのほとんどが短点と長点の数を数えていると思います。CWが上達するためにかならず通るゲートが、短点と長点の数を数えなくなることだと思います。・-と聞こえたらAと思い浮かべる。-・・・と聞こえたらBと思い浮かべる。思い浮かべてメモを取る(もしくはPCのキーボードをたたく)。短点と長点の数を数えていると「数える→符号に変換する→符号を認識する」というプロセスがついて回ります。認識できた時には次の符号が始まってしまいます。符号の塊を文字として認識するようになると、このプロセスが短くなり、余裕をもって次の符号に備えられるようになります。
だんだん聞くのが慣れてくると、「-・ ・- -- ・」と聞こえたら次に来るのは名前だな、という感じで待ちかまえられるようになります。日本人は英語という壁もありますから変換のプロセスが多いことでなかなか満足できる状態にはならないと思いますが、それを逆に向上心を維持することにつなげられれば、個人差はあるかもしれませんが上達は続いていくと思います。ラバースタンプQSOの台本に出てくるような英単語を覚えるのはそれほど時間はかからないと思います。
自分は我流で聞き、練習(交信)を重ねてきたほうなので、この練習方法に絶対の自信はありませんし、人によって合う合わないはあるかもしれません。ただ、自分はだんだん速度を上げていく方法で、なかなか短点と長点を数える癖が取れなかったことを考えると、そこから卒業しようということを重く見て考えると悪い方法ではないのではないかと思います。ただし、3日やっても成果が出ないとか1週間やっても効果が表れないとか言わないでくださいね。短時間で習得できるものではないと思います。練習の合間でもJCCサービス局を呼んだりしてログを進めるのも気分転換には良いと思います。
速度の速い信号を受信するために、コンテストがあるとできるだけ聞くようにしました。短点と長点を数えて、1文字ずつ拾い、CQを出している局の信号を6回聞いて認識していた頃が懐かしい感じです。数字は短点と長点を数える癖がなかなか取れなかったです。
受信の速度をあげられれば送信の速度もおのずと追従していくと思います。自分が出そうと思う符号を指先からパドルに伝えるのはやはり訓練が必要だと思います。でも、受信よりは楽に進んでくると思います。
コンテストなんてつまらないよと思っている方も、練習のつもりで参加してみると良いと思います。交信できればQSLカードもGETできるかもしれません。(100%発行する人だけではないと思いますが、かなりcfmできます)気がついたらWAJAができているかもしれない。DXとも簡単に交信できるかもしれない。
みなさん、頑張ってください。
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コメント
こんにちは。
僕のレベルはまさに数を数えるレベルです。苦手なのは数字。1,2,3,5,6,9,0は雰囲気でわかりますが,4,7,8辺りが苦手です。まさに『かぞえ』の理屈ですね。パターンで感じられるようにしたいです。
コールサインだと23wpmくらいまでなら60%ほどで取れることも増えてきました。ただ,平文はきついです。何がきついって,集中できなくなって符号だけが通り過ぎるようになるからです。
集中が続けば結構取れていると思うんですが,やはり年でしょうか...。
今日は初めて山頂から21MのCWでCQを出してきました。1時間ほど出して1局DX局と交信できました♪またやってみます♪楽しいですよねCW。最近固定ではほぼCWで運用してます。DXでも国内でも関係なく同じ感じで交信できるのが楽しいです。といっても時間帯の関係か?今のところ近隣諸国だけですが♪
投稿: あぶ | 2015年11月 4日 (水) 18時09分
あぶさん こんにちは
読んでいただいてありがとうございます。
毎日聞いていると、練習してもなかなか早い符号が取れないなぁと思う時期もあると思いますけど頑張ってください。それでも継続していくと、そのうち「なんだか今日は調子がいいなぁ」なんて思う時が来ます。CWを覚え、使っていくうちに誰もが通る関門みたいなもんです。
平文も、相手の設備や名前に興味を持つ余裕ができてくると、集中力が持続するようになると思います。
あぶさんは午前中の山岳移動が得意なようですから、春先の運用でぜひ21MHzにチャレンジしてください。ショートパスに時期は北米が開けることも多くなります。英語が母国語のアメリカ相手なら、名前を打てば名前が返ってきます。SOTAをアピールすれば、興味を持つNA局からコールがあるかもしれませんね。
今は、ロングパスが強くなってくるシーズンなので、コンディションが良すぎると、ショートパスとロングパスが混ざってわかりづらいディレイのかかった信号に出くわすときがあるかもしれません。ビームアンテナでバックサイドを切りたくなる気持ちがわかる瞬間だったりします。
HFの運用は新しい発見があり面白いと思います。私も山でのHF運用の準備を進めています。
数字は符号が欠落すると違う数字になってしまうのでわかりにくいですね。ノイズレベルすれすれの時は、数字の来るべき時に短点を重点的にとる人と長点を重点的にとる人と好みがあるみたいです。長点を重点的にとるときは「 ・-」だと4とか、「--・・ 」だと7とか。それを復唱して間違っていたら相手がそこを打ち直してくれることで間違っていることに気がついたりします。
投稿: 7K1CPT/Yama | 2015年11月 4日 (水) 19時30分